ここ数日、南カリフォルニアは非常に暑く、きょうは摂氏34度。長女が通う「サマー・デイ・キャンプ」には次のような張り紙がしてあります。
「注意事項! 子供たちは夏を存分に楽しんいます。屋外で遊ぶのが大好きです。でも、誰もが知っているように紫外線は有害です。毎日、必ず日焼け止めを塗ってください。SPF30+のサンスクリーンがお勧めです」
訪米前、ロサンゼルスに住んだことがあるPR会社の社長に言われたことを思い出しました。「カリフォルニアに住むと、3点セットが欠かせません。日焼け止め、サングラス、ローションです」
まずは日焼け止め。南カリフォルニアは毎日のように快晴で、雲ひとつない空が広がっています。しかも、クレアモントのような地方都市では高層ビルは皆無です。屋外で遊んでいると、常に紫外線を浴びる格好になります。帽子も必需品です。
次にサングラス。車社会だけに、仕事を終えて帰宅する夕方に車を運転する人が多いです。高層ビルが少ないこともあり、強烈な西日を浴びます。サングラスがないと危険です。太平洋の水平線に沈む西日は美しく、感動します。そのためにもサングラスは不可欠です。
最後にローション。湿気が少ないということは、乾燥するということです。肌がかさかさになるため、ローショーンが必要です。さもないとかゆくなります。同時に、脱水症状になるのを避けるために水分の補給も忘れてはいけません。
だからといって南カリフォルニアの夏が過ごしにくいわけではありません。むしろ逆です。特に日本から来た人は異口同音に「なんて過ごしやすいのでしょう」と言います。クレアモントに滞在中のわたしの両親も例外ではありません。写真は、青空の下、中庭のプールへ向かう長女と親友のキアナです。
最大の理由は、湿気が少ないということです。わたしの両親は次のように語っています。
「日本の夏では、少し体を動かすと、背中にじとっと汗がにじみ出してきた。木陰で直射日光を避けても、やっぱり蒸し暑い。さらに悪いことに、蚊が多くて大変。でも、ここでは木陰にいれば真夏でも涼しい。汗をかかないから、毎日シャワーを浴びなくても気にならない。蚊も1匹もいないし」
確かに、日本にいた時、会社に行くために自宅から最寄り駅まで10分間歩くだけで、ワイシャツが汗でびっしょりになることがありました。また、夕方に子供たちを保育園に迎えに行った後、公園で遊ばせると、無数の蚊が寄ってきて「もう耐えられない。早く家に戻ろう!」と子供たちをせかせたものです。日本では蚊除けスプレーが欠かせませんでした。
汗かきの人にはカリフォルニアの気候は最高かもしれません。直射日光さえ避けていれば涼しく、特に海岸沿いは快適です。幸い、大学町のクレアモントは「樹木と博士の街(City of Trees and PhDs)」と言われるほど、街中に多くの樹木が植えられています。木陰があちこちにあるから、直射日光を避けるにはもってこいの環境です。
ラスベガスなど内陸部も乾燥地帯ですが、実際には砂漠地帯であり、夏はとんでもないほどの高温になります。きょうは摂氏42度! これでは木陰にいても暑さをしのげません。
蚊に食われやすい体質の人にとってもカリフォルニアはいい環境です。蚊がいないから木陰で読書したり、公園で子供と遊んだりする気にもなるのです。個人的には、青空を見渡せるのが何よりもいいです。海を見たり、夜空を見たりすると気持ちが落ち着くものです。青空にも同様の効果があります。
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