週末の日曜日、カリフォルニアきっての高級住宅街ビバリーヒルズへ行きました。行っただけではなく、数ある豪邸の1つの敷地内にも足を踏み入れました。妻に勧められ、貧困層の教育や医療支援に注力するNPO「アンコモングッド」が開いた募金パーティーに出席したからです。
ハリウッド映画『ビバリーヒルズコップ』の舞台にもなったビバリーヒルズ。ここの豪邸内に入ったことはこれまでありませんでした。玄関に着くと、まるで高級ホテルに着いたかのように駐車係にキーを預け、車を駐車してもらいました。この屋敷の持ち主はアンコモングッドの支援者です。
中へ入ると受付がありました。そこで入場料として75ドル支払いました。入場料といっても任意であり、強制ではありません。案内状には「75ドル払ってもらえるとありがたい」と書かれているだけです。75ドルはそのままアンコモングッドへの寄付金になります。
よくできた仕組みです。招待されたのはアンコモングッド支援者の知り合いに限定されていたとはいえ、ビバリーヒルズの豪邸内を見たいという人はたくさんいるはずです。そのような人たちの需要にこたえると同時に、アンコモングッドの寄付金集めにもなるのです。
敷地内では、プールサイドでバーベキューをやっていました。そこで入場者は出来たてのハンバーグやホットドッグを食べ、デザートにアイスクリーム。すべて無料です。子供たちはアイスクリームに大喜び。生後11カ月の次女は広い芝生の上でうれしそうにハイハイしていました。
カリフォルニアに住み始めて、似たような募金活動をあちこちで目撃します。先週木曜日(4月30日)には、近所のメキシコ料理のレストランで夕食。そこで払った料金の20%は、長男と次女が通う教会系デイケアセンター(保育園)への寄付になるのです。
保護者は自分の子供が通うデイケアのためになればと思いレストランへ行き、レストランは新規顧客の開拓を期待できるわけです。わたし自身、「新しい店でメキシコ料理を食べたい」という思いよりも、「子供たちが通う保育園のために何かしたい」という思いが強かったです。
これすごいですねー。何がすごいって、商品の価値をあげなくても、物を売ってしまえるっていうのがです。ある意味普通に売っても売れないから、抱き合わせって形なんですよね。
それから、豪邸に入ったっていうのもすごいですね。僕も知ってたらいってました。チャンスを逃して悔しい限りです。
投稿情報: tadao | 2009年5 月 6日 (水) 13:35
数年前にウォーレン・バフェットが数兆円の寄付を表明したのが象徴するように、寄付の文化が国は日本といろいろと仕組みが違い、面白いです。国が税金で富を吸収して再配分するのと、国を経由せずに富が民間で循環するのと、どちらがいいのか、という問題でもあります。
投稿情報: Yo Makino | 2009年5 月 8日 (金) 02:18