クレアモント大学院大学のPhD(博士課程)に在籍する妻が急ピッチで研究を進めています。夏に入る前に後期課程に入り、後は論文を書き上げるだけです。うまくいけば2年間でPhDを取得することになります。まさに「超特急」です。
もともとはドラッカースクール(写真)でMBA(経営学修士)を取得したら、妻はどこかへ就職するか、再び会議通訳の仕事に戻るか、どちらかを想定していました。でも、アメリカ生活をもう少し続けたいこともあり、PhDへ進みました。ドラッカー研究で第一人者のジョー・マチャレロ教授のほか、「フロー理論」で知られる心理学の大家チクセントミハイ教授にもアドバイザーになってもらい、大量の書籍に埋もれながら勉強しています。
カリフォルニア生活もすでに4年目に突入し、すっかり慣れました。多くの友人ができて、家族ぐるみの付き合いをしています。子供たちも開放的な環境を気に入り、すくすくと育っています。3歳になった次女は英語しか話しません。
とはいっても、このままでは家計がもちません。家賃で月2000ドル、保育費・学童保育費で月1400ドル、健康保険料で月800ドル、電気代で月300ドル、日経テレコン使用料で月300ドル--。ほかにも食費や衣服代、新聞・雑誌代、電話代、インターネット代など盛りだくさん。もちろん妻の学費もあります。湯水のようにおカネが出ていき、家族5人で生活するのは大変です。妻が超特急でPhDを取得しようとしているのもこのためです。
PhDを取得したら、何をするか。ひょっとしたら日本へ戻る展開もありえます。そうなったとしても、4年間はアメリカ生活を続けたことになり、当初目的は十分に達成したといえます。例えば長女は来年で10歳になり、日本へ帰国しても英語を忘れることはないでしょう。