今、子供の保育費に月に約17万5000円もかけています。家賃よりも大きく、大変な出費です。
具体的には、長男Aと次女Mの保育園に合わせて1465ドル、小学1年生の長女Kの学童保育に320ドル払っています。これだけ負担することで、平日の昼間は妻は大学で勉強し、わたしは家で仕事できるのです。
とはいえ、Mが病気になって保育園からしょっちゅう呼び出しがかかるので、予定が狂うのは日常茶飯事です。まともに仕事しようとすると、保育園に加えてベビーシッターを雇わなければなりません。現在、わが家には義理の父が助っ人として来てくれていますが、永久におじいちゃんやおばあちゃんに頼り続けるわけにもいきません。(ちなみに、きょうもMは熱を出して休んでおり、わたしは何も仕事ができません。)
日本でも夫婦共働きだったので、子供を保育園に預けていました。現在とほぼ同じで、朝8時台から夕方5時台まででした。最大の違いは保育費です。
日本ではMはまだ生まれておらず、KとAを保育園に預けていました。自治体によって保育費や保育内容はさまざまですが、わたしが住んでいた東京・文京区では昨年7月までの時点で、保育費は月額で約3万4000円(Kは1万8000円、Aは1万6000円弱)でした。
現在も日本にいて、Kが4月から日本の小学校に入学すると仮定すると、格段に安くなります。3人合わせてなんと2万2000円です!
というのも、Kについては放課後の学童保育は月額4000円にすぎないうえ、3人目の子供の保育費は少子化対策の一環として無料になるからです。つまりMの保育費はただなのです。保育費の大半はAの1万8000円ということです。
クレアモントでAとMを預けている保育園は、厳密には日本の保育園と違います。教会が経営するデイケア(アメリカ版保育園)です。日本の保育園は公立保育園でしたが、アメリカでは教会系の非営利法人(NPO)というわけです。公的な補助が欠けている分だけ、アメリカでは保育費が割高になるのです。保育の質を求めれば、ニューヨークなどでは保育費はさらに高くなります。
ここで忘れてはならないのは、保育のコストが日本で安いというわけではないという点です。文京区の場合、園児1人あたりのコストは20万円半ばと聞いています。公的補助がなければ、3人子供を預けて70万円を超える計算になります。
頭痛のタネは高額の保育費にとどまりません。給食です。
日本の保育園(少なくとも文京区立保育園)は専門の栄養士を使い、毎日手作りで質の高い給食を用意しています。栄養価の高い料理を用意してくれるばかりか、栄養について園児にいろいろと教えています。食事面では驚くほど充実していて、非常にありがたかったのです。
一方、アメリカの保育園は一般に給食を用意しません(小学校にも給食はありません)。親が毎日昼食を作らねばならず、これが大変な労力を伴うのです。栄養のバランスを考えて料理しようとすると、なおさらです。「いっそのこと専業主夫になろうか」と思うこともあります。
日本でも毎朝が”戦争”のようでした。子供を目覚めさせ、着替えさせ、朝食を作り、食べさせ、保育園まで送り――。子供がへそを曲げて大泣きすると、それだけで大ピンチ。これに加えて、アメリカでは朝の戦争時間帯に昼食の用意までしなければならないのです!
とはいえ、プラス面もあります。アメリカでは教会がデイケアを営むなどで保育園の数自体は多く、日本ほど深刻な待機児童問題はないようなのです。わが家のケースでも、Aはすぐに入園できたし、Mも数カ月待たされただけでした。
また、学童保育は日本では小学校3年生までです。アメリカであれば小学校6年生になるまで利用できます。もちろん高額の保育費を負担すればという前提ですが。
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