きのう(5月20日)は長女Kの小学校の「オープンハウス」でした。日本の小学校の「学校公開」に相当するイベントです。でも、中身はまったく違います。学校公開では大人が授業風景を見るのが基本だと思いますが、オープンハウスでは子供が大人を案内するのが基本なのです。
夕方、教室に足を踏み入れると、Kが興奮しながら「これからKちゃんが案内するから。まずはこれを見て!」と言いました。手元には、家族を案内するために自分で作った工程表があり、表紙には家族の絵と次の文が書かれていました。
「親愛なる家族の皆さん、オープンハウスに来てくれてありがとう。わたしが教室内を案内します。これから皆さんが見るのは以下の作品です」
わたしのクモ、わたしのかかし、わたしのピラミッド――。2ページ以降には、自分で作ったアート作品の名称とイラストがずらっと記されていました。全部で18点。それに従って、Kが教室内を案内してくれたのです。
ゲストはわたしのほかおじいちゃんとおばあちゃん(ママは授業があって不在)。写真は、Kの作品「わたしのクモ」と「わたしのかかし」です。
教室内には、Kのクラスの子供たち(20人前後)が作ったアート作品すべてが所狭しと展示されていました。壁も天井も絵や工作で全面埋め尽くされていました。見ごたえ十分です。
子供たちが親を案内していると、校長のミズ・アローチャが入って来て、それぞれの親に気さくにあいさつ。「きょうは来てくれて、どうもありがとう。楽しんでくださいね」
校長でありながら、ミズ・アローチャには権威主義的なところがまったくありません。子供たちが頑張ると「皆さんのおかげで当小学校の評価が高まりました。感謝します」といった言葉も出てきます。校長先生が子供たちに感謝の気持ちを示すのです。主役は先生や保護者ではなく、やはり子供なのです。
面白いエピソードを1つ。つい最近まで、登校時に小学校の車寄せに立って交通整理していたのがミズ・アローチャでした(今は保護者がボランティアで交通整理役を担っています)。日本の小学校で校長先生が毎朝、門の前に立って交通整理している姿は想像できないですね。
オープンハウスの話に戻ります。オープンハウスの前には、校庭でハンバーガーを食べながらの懇親会がありました。親も子供も一緒です。おじいちゃんやおばあちゃんのほか、いとこや友達など誰でも参加できました。「小学校は公共施設だから誰に対してもオープンに」という方針が貫かれています。
クッキーやケーキのコーナーもありました。保護者が寄付した食べ物ばかりで、店員もボランティア。一個で75セントで売った収益は、小学校への寄付に回る仕組みになっていました。
1歳になったばかりの次女を抱えながらのオープンハウスだったので、体力的には疲れました。でも、とても楽しめました。オープンハウスが終わった後、Kはクラスメートと一緒に広大な校庭で走り回っていました。
これはすごいですね!
小さいときからホストの精神を養うわけですね。
しかも、先生や親がこうしなさいといったのではなく、自分で考えてやっているのでしょうね。だから、子供の才能が伸びるのかもしれないですね。
投稿情報: tadao | 2009年5 月22日 (金) 12:07
個人的には、子供を規則で締め付け、管理するといった発想が学校側にない点を評価しています。日本の学校は一般に、細かい規則を設けて子供を管理する傾向が強いと思います。小学生の時は、子供を伸び伸びと育てたいものです。
投稿情報: Yo Makino | 2009年5 月23日 (土) 12:05