講談社が創刊したウェブマガジン「現代ビジネス」上で、4月からコラム連載を始めます。仮タイトルは「ジャーナリズムは死んだか」で、毎週1回のペースで書く予定です。
健全な民主主義に欠かせないジャーナリズムが危機を迎えている--これが基本認識です。日米欧を舞台に20年以上にわたって新聞記者として働き、ジャーナリズム教育の名門「コロンビア大学ジャーナリズムスクール」を卒業した経験を生かし、アメリカからジャーナリズムの最前線について報告します。
記者としてはこれまで、資本市場やM&A(企業の合併・買収)をテーマに書いてきました。でも、ジャーナリズムについてもコロンビア大在学中の20年以上前から常に書きたいと思っていました。「ピューリツァー賞」の生みの親ジョセフ・ピューリツァーが創設した同スクールでは、「良質なジャーナリズムとは何か」や「ジャーナリズムを救うにはどうしたらいいのか」について深く考えさせられたのです。
小沢問題で新聞社の報道姿勢が問われたり、電子書籍の登場で出版社が大騒ぎしたり、ジャーナリズムやメディアを取り巻く環境は激変しています。新聞社の経営という点ではアメリカは日本とは比べられなほどの危機に直面しています。ですが、「権力のチェック」といった基本部分では、日本はアメリカ以上に深刻な構造問題を抱えているとみています。
コラム連載に集中するために、本の翻訳などの仕事は断っている状況です。興味がある方はぜひ「現代ビジネス」を見てください。