先週、6年ぶりにニューヨークを訪ね、昔と同じ光景を見て懐かしく思うと同時に、変貌ぶりに少し驚きました。
まずは変わらない点。コロンビア大学のキャンパス内は、晴天になると、水着姿の学生たちであふれ返ります。プールで泳ぐのではなく、芝生の上で寝転んだり、遊んだりするのです。日本の大学では見られない光景です。
先週末は、ニューヨークは久しぶりに快晴で、まるでカリフォルニアのように青空が広がっていました。何人か地元の人に聞いたところ、「昨年9月からずっと曇り空が続き、数週間前には雪が降った。こんなに晴れ上がったのは本当に珍しい」ということでした。
というわけで、「めったに晴れないから日光浴しないともったいない」と思い、水着姿になる学生が続出したのでしょう。生後11カ月の次女も芝生の上を思いっきりハイハイしていました。
人通りの多さも相変わらずでした。タイムズスクエア周辺は、ベビーカーを押しながら歩くのに苦労するほどの人混みでした。満席のレストランも目立ちました。深刻な金融危機が「世界の金融首都」を直撃しているというのに、表面的には活気にあふれていたのです。
好景気の余韻が残っているのでしょうか? 解雇されたバンカーが貯蓄を取り崩して高水準の消費を続けているのでしょうか? 特に取材はしなかったので、真相は不明です。
変わったのは、街全体がさらにきれいになった点です。たとえば空港。試しに話題の航空会社ジェットブルーを使い、JFKで降りたのですが、空港内はぴかぴかでした。地下鉄も同様で、東京の地下鉄と変わらないほど清潔でした。街中で小銭をねだるホームレスもまったく見かけませんでした。
1980年代は、地下鉄は荒れ放題で、スプレーによる落書きで埋め尽くされた電車がたくさん走っていました。ホームレスから声をかけられない日もまずありませんでした。それが1990年代以降の好景気を経て、様変わりしたのでしょう。
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