先週(6月11日)で長女Kの小学校が学期末を迎え、ついに夏休み入りしました。Kにとって思い出いっぱいの小学1年生も終わったわけです。2年生の新学期は9月9日にスタート。まるまる3カ月間の特大夏休みです。
個人的にはうらやましい限りです。小さいころ、当たり前ですが夏休みが大好きでした。でも、夏休みは1カ月半もありません。しかも、たくさんの宿題が出て、夏休みの終盤になって勉強に追われた記憶があります。
Kの小学校では宿題は出ません。3カ月間、学校から完全に切り離されて、自由に行動できるわけです。それに加えて、アメリカではその気になれば親も長期休暇を取得できます。有給休暇の完全消化は労働者の権利として当然視されているから、有給休暇をためておけば、1カ月間の夏休みも可能です。つまり、親と子供が一緒に1カ月間の世界一周旅行に出かけることも夢ではないのです。
ちなみに、日本では多くのサラリーマンの夏休みはせいぜい1週間なので、定年退職するまで1カ月間の長期休暇は不可能です。定年退職しても、その時点では子供は独立していて、一緒に旅行できないかもしれません。クレアモント大学院に企業派遣で留学しているある日本人学生は「留学している間の夏休みが人生最長の夏休み。これを有効活用しなければ、後悔する。留学が終われば、定年まで夏休みは1週間だから」と話していました。
さて、Kは夏休みに何をするのか。妻と相談し、「サマー・デイ・キャンプ」に入れることにしました。クレアモント地区の学校当局が運営するプログラムで、Kの小学校を含め同地区内の小学校の児童を預かってくれます。プログラムを見ると、個人的にも「小学校の時は宿題に追われずに、こんなキャンプに入りたかった」と思いました。
Kは基本的にいつもの小学校の施設を利用します。広大な校庭で遊ぶのもいいし、室内で絵を描いたり、工作したりしてもかまいません。ただ、毎週月曜日と水曜日は近所の中学校のプール、毎週金曜日は遠足です。つまり、月曜日から金曜日の5日のうち、3日は必ずイベントがあるわけです。
スケートリンク、熱帯雨林展示場、屋外バーベキュー、水族館、アザラシビーチ、ロサンゼルス動物園――。毎週金曜日のイベントを見ると、盛りだくさんの内容です。プールが大好きなKにとって、週2回のプールも楽しいでしょう。問題もあります。Kの友人がいないのです。親友のキアナが同じプログラムにいれば良かったのですが……。新しい友達を見つけてくれることを期待しています。
日本にも学童保育の延長線で夏休みに子供を預かるプログラムがあります。ですが、3つ問題があります。①預かってもらえるのは小学年生から3年生まで(アメリカでは小学6年生まで)②東京では預かる場所は室内に限られいる場合が多く、大人が監視しやすい反面、子供にとっては息苦しい③最大の楽しみである遠足がない――です。
今回、Kをサマーキャンプへ入れずに、長期の家族旅行に出かけることも選択肢としてはありました。でも、さまざまな理由から見送りました。理由の1つは、「アメリカに住んでいなければできないことを経験させたい」です。Kの場合、地元の友達と目いっぱい遊ぶことがそれです。小さい時から多様な文化的なバックグラウンドを持つ子供たちと知り合い、「世界にはいろいろな人がいるんだ」と日々の生活を通じて学んでくれればと思っています。
長期の家族旅行に出かけるのは、日本にいてもできることです。勉強も特にしなくていいと思っています。仮に勉強で出遅れても、日本に戻ってから取り戻せばいいのです。勉強は日本でもできますが、遊びを通じて違う文化に触れるのはアメリカにいる間しかできません。
Kちゃん
今日はプールの日ですね。プールで泳ぐのが好きなKちゃん、十分楽しんできたと思います。3ヶ月の長い夏休み、水泳や遊びで、たくさんのお友達を作ってください。
投稿情報: tsmat | 2009年6 月18日 (木) 13:17