前回に続いてアメリカに来た当初の話を書きます。
アメリカに来たのは昨年の8月初頭。最初の1カ月は学校は夏休みで、毎日遊び放題の環境でした。ところが、長女Kにはジェニファー以外に友達はおらず、長男Aには1人も友達はいませんでした。昼間はプールで泳いだり、ビーチへ行ったりして過ごしましたが、やはりテレビの助けも必要でした。
当たり前ですが、テレビはすべて英語。チンプンカンプンだからテレビを付けても、KもAも「英語だから嫌だ! 日本語がいい!」。ところが、幸いにも、日本で馴染み深いテレビ番組がアメリカでも放映されているのを発見しました。
日本ではKもAもいわゆる「スーパー戦隊シリーズ」が好きでした。マジレンジャー、ボウケンジャー、ゲキレンジャー、ゴーオンジャーをいつも見ていたし、仮面ライダーも見ていました。なんと、アメリカでもゴーオンジャー(アメリカではパワーレンジャー)と仮面ライダーが見られたのです。役者はアメリカ人で言葉は英語ですが、それでも十分でした。英語が分からなくてもKとAは喜んで見ていました。
写真は、昨年のハロウィーンに向けてパワーレンジャーのコスチュームを手に入れ、大喜びしているAです。
アニメではポケモンが人気なのは知っていましたが、仮面ライダーまでアメリカに進出しているとは知りませんでした。日本のソフトパワーに改めて驚かされました。日本で大勢の友達と別れ、日本のテレビも見られなくなって寂しい思いをしていたKとA。そんなとき、懐かしいパワーレンジャーと仮面ライダーをテレビで見れて、ホッとしたようです。
しばらくしてパワーレンジャーの音楽CDを買ってあげました。そしたら、KとAは車の中で何回も聞き、一部の曲については英語の歌詞を覚えてしまいました。意味は理解していなかったと思いますが……。
その後、少し英語に慣れてくると、KとAはアメリカ製の幼児向けアニメ「ドーラ」を見るようになりました。妻はアメリカの友人から「ドーラを見せてあげればKもすぐに英語を覚えるわよ」と言われ、ドーラの存在を知ったのです。パワーレンジャーや仮面ライダーと違い、ドーラは言葉の勉強ができるように工夫している教育番組なのです。
最近、日本でもドーラが日本語吹き替えで放映されるようになったと聞きました。ひょっとしたら、日本に住みながら日本語が分からずに苦労しているアメリカ人の子供にとって、ドーラは力強い味方になっているかもしれません。
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