先週の金曜日(8月7日)、5歳の長男Aがついに保育園で英語をしゃべりました。しかもたくさんしゃべったのです。 8月末の卒園を目前に控えて話せるようになり、良かったです。かねて「Aの英語が聞きたい」と言い、やさしく見守ってくれていた担任のエルマ先生とローラ先生にもAの英語を聞かせることができたわけです。
夕方、妻が保育園に迎えに行くと、園庭で何やらぺちゃくちゃと英語を話す声が聞こえてきました。当初、「Aの声に聞こえるけれども、Aがこんなにしゃべるはずがない」と思ったそうですが、声の主はAでした。あいにく担任のエルマ先生とローマ先生に感想を聞く機会はなかったそうですが、帰りがけにほかの先生から「きょう、Aが初めて話しましたよ。それもたくさん!」と声をかけられたそうです。
アメリカに来てからちょうど1年がたちます(保育園に入園してから11カ月)。Aは保育園で一言もしゃべらないまま、ここまでよく頑張ったものです。1日中何もしゃべらないままで過ごすのは、どれだけ大変なことなのか、自分でやってみないとなかなか分かりません。
ある時、エルマ先生が「英語をしゃべらないAはとても頑張っているのです。みんなもしゃべらないでどれだけ頑張れるか、やってみましょう」と言い、Aのクラスメートに実践させたことがあります。すると、クラスメートの誰もがアッと言う間に音をあげたそうです。以来、クラスメートは「Aはすごいんだ」と思いながら、Aと接するようになったようです。
家では姉の友達が遊びに来ているときなど、すでにそれなりに英語を使うようになっていました。特に姉の親友キアナと一緒だと自然に英語が出ていました。ですが、保育園ではかたくなに一言も話さずにやってきました。わたしも「卒園までに話すのは無理かな」と半ばあきらめていました。それなのに突然たくさんしゃべるとは……。うれしい驚きです。
入園当初から半年ほどのつらい時期を思い出します。Aが登園を嫌がるのは日常茶飯事でした。体を張って断固として拒否し、保育園の駐車場に止めた車の中でママと20―30分も”交渉”することも。万事休すで、仕方なく休ませることもありました。そうできないときは、親が2人がかりでAを車から引きずり出し、強制的に保育園まで連れて行きました。
最近でこそ保育園でのお別れは楽になりましたが、少し前までは違いました。Aが足元にしがみついてきて、なかなか離れなかったのです。別れた後、外から園庭を見ると、Aが独りで片隅にしょぼんと立っている姿をよく見かけたものです。「あそこに独りでずっと立ったまま、誰とも会話しないで過ごすのか?」と想像すると、親としても胸が痛んだものです。
週末の土曜日、Aと一緒にディカウントストアーのターゲットのおもちゃ売り場へ行きました。「保育園でたくさんお話できるようになったら、好きな物を買ってあげるよ」と以前から約束していたからです。Aは喜々としておもちゃ売り場へ走って行き、大好きな「トランスフォーマー」をゲット。車からロボットへ、ロボットから車へ変身できるおもちゃでした。これにしようと前から決めていたようです。
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